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見える化による効果的な人財育成

2016年 5月 11日

人材や従業員の育成や教育も見える化や可視化を行うことで目的や成果の確認を行うことが重要です。

近年、企業を取り巻く環境の変化のスピードが速くなっている中で、企業の人財育成に求めるものも変化が進んでいます。同一の反復業務が中心となる定型業務ではマニュアル化が進めやすく、教育や研修などである程度カバーすることができますが、状況への対応や判断が必要となる業務では、研修やマニュアル化と育成方法のみでは難しいという課題があります。人財の育成現場の課題として以下の項目が挙げられます。

人財育成に関する主な課題
  • 目指すべき方向性が不明確である
  • 個人個人の能力を正しく把握できていない
  • 現場に求められるノウハウの水準が高くなっている(専門的、多分野化、高度化の進行)

以上の課題に対して、対応していくためには、以下の取り組みが必要となってきます。

1.目指すべき方向性の明確化

組織が持つ価値観を統一していくことが重要です。第一線の社員が現場において自分で意思決定をすることもあります。そのときに組織の価値観が不透明、明確でないと現場は混乱し自分自身の価値観で判断せざるを得なくなってしまいます。例えば、お客様第一と言いながら、見ているのは組織の上層部の顔色というのでは有名無実化されてしまいます。

2.現状の見える化

現在の到達状況や取得技術を知ることで、強み・弱みが明確化され1人1人に合わせた育成方法を検討することが可能になります。

見える化を進める対象領域:組織に関すること(例)
  • 経営理念は浸透しているか
  • 情報は滞りなく社内に伝わっているか
  • 上司からの指導は明確か
  • 現状または計画上の業務に対して、対応可能な人員数が確保できているか など
見える化を進める対象領域:個人に対すること(例)
  • 経験年数や役職に応じて求められる能力が身についているか
  • 担当業務に必要な行動特性が身についているか など
現状を見える化する方法

評価の方法も本人による自己評価や、上司からの評価、周りからの評価(360度評価)など様々な方法があります。自己評価と上司からの評価を組み合わせることや、360度評価を行った場合には本人の認識と第三者の評価との認識の差を確認し、その差を埋めるために努力することができるというメリットがあります。

3.育成進捗の見える化

この調査や分析レポートを1年に1回や、半期に1回など期間を定めて継続的に実施し結果を提供することで、自身の能力の変化が確認でき、1人1人の動機づけになるとともに、必要に応じて方向修正を行うことが可能になります。

まとめ:継続的に続けることが重要

外部研修などを利用についても効果が一時的なものとならないように継続的に実施していくことが必要です。
そのためには、企業として求められる人物像・あるべき姿の前提を明確化して、現在の位置から改善のために継続的に意識して取り組みを進めることが必要です。その際の成長や進捗が明確になると、目標をもって継続的に取り組む意欲が湧いてきます。
調査の方法や期間などを事前に明確にしておくと、目標に向けて意識を継続して取り組むことがより一層意識を高く持つことが可能になります。

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