ニーズ多様化が進んでいる
ニーズの多様化には、以下のものがあります。
十人十色
十人いれば十人の色がそれぞれ異なるように1人1人の顧客ごとにニーズが異なること
一人十色
同じ人でも十色の「色」を持っているように時と場合によってニーズが変化すること
人が違えば、ニーズが異なることに加えて、同じ人でも場面に応じてニーズの変化が起き、多様化が進んでいます。
ニーズ多様化にこたえるためには市場の細分化が必要不可欠
将来の行動を100%正確に予想することは不可能でありますが、その差を限りなく0%へ減らしていきたいと考えます。そのためには、少しでも合理的なターゲットを選択するしかありません。女性向けの商品を男女関係なくあらゆる人にアプローチすることと比べたら、女性というターゲットに絞ってアプローチしたほうが、圧倒的に合理的であることは想像に難くありません。市場を1つの塊として捉えるのではなく、何らかの基準でいくつかに分割してアプローチを行っていくことが必要です。このことを市場の細分化と呼びます。
市場の細分化の種類と方法とは
代表的な細分化として、以下のようなものがあります。
デモグラフィック属性による細分化
人口統計上で分割される情報で、例えば、性別・年齢・世代・家族人数などであり、こうした違いが重要な場面で行われる細分化になります。国勢調査のデータを活用することで、会員カードなどの登録時や、商品の注文時の情報などからも得ることができます。
ジオグラフィック属性による細分化
地理的に分割される情報で、例えば、気候、人口密度、行政単位(都道府県・市町村・町丁目ななどであり、地域による消費者ニーズの違いが重視されている場合に行われる細分化です。
サイコグラフィック属性による細分化
ライフスタイル(趣味など)や、購買心理(欲しい/欲しくない、好き/嫌いなど)の特徴別に行われる細分化です。主にアンケートなどから調査されます。
顧客行動における細分化
例えば何度も購買をしている人と、初めての購買の人では、その商品の見方や利点の感じ方は異なります。その人の購買心理に合わせた細分化です。同じ人でも時間がたてば状況が変化します。必ずしも同じ嗜好でいるとは限りません。たとえば、購買をしたという顧客の行動によって情報が更新されます。
あらゆる顧客の情報を組み合わせて分析することが重要
結局のところ合理的な顧客を選択するためには、デモグラフィック属性、そしてジオグラフィック属性、サイコグラフィック属性に加えて、顧客の購買データなどを総動員して、手元にあるデータ・情報・知識の中からベストといえる顧客のグループを絞り込むしかありません。今まで活用されてこなかった属性やデータや情報を上手に取り入れ、分析を行うことによって、特定の商品案内や、キャンペーンに合致する可能性が高い顧客リストを準備する精度を高めることにつながります。